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平成19年11月

2007.11.30

この庭の冬に伸びゆく桜草の葉のさみどりに春を夢みる

2007.11.29

柚子あまた実る年なりほれこれと持ち来る媼(をうな)八十五歳
茶はむましと媼の言へば蠅叩き右手に取りて二匹叩けり
孝行をしたき時分に親はなし 媼遠くを見つつ呟く
帰るよと言へばすぐ来と門に立ち母は子の来を待ちつづけをり
腰深く曲がりゐたれば荷車を押して歩めるちひさき媼

2007.11.28

鐘楼にのぼりて合はす手を解けば梁の戒語のしむ我が身かな

2007.11.27

亥のとしのもみぢなないろゆめのうち

2007.11.25

木枯らしの磐城の丘のハワイアンズのドームに眺むパイン・アラモード
アラモードの生クリムいざ頬張らんとして涎(よだれ)垂れ「これは!あらどーも^^」
「あらどーも^^」とドームに言へば[洋らん展2007]へとあらあらドドド・・・
大賞の蘭花の髪(ペダル)の長くして見上げるパフィオ・サンデリアナム
見上げればシャンデリアなりグランプリの花の名見ればサンデリアナム
画の上に魔臼(マウス)を置けば変はりゆく技をつかふもおもしろくあり 

2007.11.24

ときわ路の北の果てなる平潟に上がる鮟鱇のどぶ汁の味
味噌仕立て大根ワカメに鮟鱇の七つ具入りのどぶ汁熱し
やなぎ 皮 水袋 きも えら とも ぬの これ鮟鱇の七つの道具
アンキモを海のフォアグラとふ人あれど強制給餌の脂肪肝に非ず
どぶ汁に身も心をもぬくまりて良き湯にどぶんと浸かるがごとし

平潟の港に網を繕へる老ひし漁夫の手温む冬の陽
そのかみに波浮の港を作詞せる雨情がモデルにしたる平潟
「ひたがた」とローマ字のあり「が」は鼻濁音なるや明治六七年
つくろひを終へ網たたむ平潟の漁夫を見護る八幡の山

2007.11.22

木枯らしに散りて躑躅(つつじ)の葉に休む紅葉(もみぢ)離れし枝を見上げる
木枯らしに身をまかせつつもみぢ葉の笑みて夕陽に手を振るがごと
冬草の間(ま)に紅(べに)添へてもみぢ葉は命はぐくむ土となりゆく

2007.11.21

駆け足に過ぎゆく時の水音をきくやきかぬやこのもみぢ葉は
欄干ゆ身を屈め見る清流に春二輪草秋はもみぢ葉

どれどれと見入れば菊花のドレスかな
花々の声ききて咲く菊花かな

相聞も返歌ありての変化にて昨日今日明日とつづく嬉しさ

 相聞
Tomorrowの元の言葉は to morgen 朝へ向うの意味とはゆかし 山桜姫
朝(あさ)と書きて朝(あした)と読める我が國の言の葉うるはしtomorrow(と思ふ)らん 丹人

誠実や正直などは幻にありて偽装に励む人々
疑ひて疑ひてまた疑ひて人信ずるに足らじとおもへ
軽蔑の言葉発する我にあり我また軽蔑されし人にて

2007.11.19

山門の威容に心正しつつ見上ぐ廂(ひさし)を黄葉(きば)の彩る
冬時雨去りて日の射す参道に錦織りなす木々 雲巌寺

流れ行くあをき清水に散るもみぢ

2007.11.18

千手かければ千に咲き万手かければ万に咲くとふ菊の花

一本の茎より分かつ枝幾つ花数ふれば三百の菊

ゆるやかに弧を描きたる十段の菊花見事に舛を添へたり

2007.11.14

 相聞
昨日 今日 明日はおんなじ日じゃなくて 一秒あれば変わりゆく、今  乃姫 11/2

昨日 今日 明日はおんなじ日じゃなくて もう変える(帰る)ことできない昨日  丹人 11/3

昨日 今日 明日の駅を通過して どこへ着くのか片道の旅  乃姫 11/4

昨日 今日 明日とブログ重ねきて乃姫と交はす相聞ひととせ  丹人 11/5

昨日 今日 明日をちくちく縫い合わせ 交わす糸糸 刺繍となりて  乃姫 11/6

昨日 今日 明日はおんなじ日じゃなくて てくてく歩いて行こう明日へ  丹人 11/9

昨日 今日 明日はおんなじ日じゃないの 可能性って思うポジティブ  乃姫 11/10

昨日 今日 明日の違いは何じゃろう 字を指さして「違うかのう」と  丹人 11/10

昨日 今日 明日 明後日 明々後日 毎日選ぶ イエスかノーか  乃姫 11/11

イエスタディ トゥディといふにネクストディはトゥモロゥとなる何積もるらん  丹人 11/13

イエス!トゥデイ!トゥモーロウから逃げ切って デ アタフタト モォ霜月ハーフ  乃姫 11/13
( Yesterday , too more low から逃げ切って day after tomorrow 霜月harf )

( Lookin back on how It was in years gone by And the good times That I had makes tody seem Rather sad so much has changed )
美しき昨日 汚れし今日なれば 明日また美しくワンスモア  丹人 11/14

はちきれしザクロ実を見てイクラとはいくら何でもお粗末にあり

2007.11.13

雨けぶる三王山の高台に幻想絵巻を広がるを見る

もみぢ葉の光に影のたはむれぬ
朝の陽に笑みはじけたる紅葉かな 
北山の水にもみぢ葉 紅をさし

2007.11.12

もみじ葉の紅よりあかき紅 石榴
ざっくりと石榴割れたり厳(いか)めしき
冬空にイクラのごとき石榴かな

2007.11.11

息を呑む紅葉画像にみちびかれ釜津田さがす電網の旅

電網の魔法の旅の物語

2007.11.10

朝(あした)より雨の土曜日庵(いを)にゐて友のブログに紅葉狩りする

もみぢ葉の紅を照らせるブナの幹
幹あをく錦を流す川となり

柚子の香に冬到来をよろこべり

枯葉 地に落ちてつくれる腐葉土はあらたないのちはぐくみてゆく

持ち帰る餅喰ふ訳にいかぬぞと部下に言はれりゃそれは怒るわ
部下といへど誰部下なるやワカラナヒ男は黙って餅を捨てたり 

2007.11. 9

御葉付の意味を知らぬも恥づきかな八幡宮の公孫樹(いてふ)見上げつ
葉の先に実の付くをこれ御葉付とききて見入れどはつきりとせず
拝殿と本殿 威儀を正しふし公孫樹の声を傾聴するや
日の丸の扇にあらず月の丸の扇なり これ佐竹氏の紋

2007.11. 8

ゆく秋を惜しみて開く死刑囚島秋人氏の遺愛集かな

2007.11. 6

筑波路を登りて行けば栗の木の下一面に紅の広がる
栗入りのあかまんまこそよろしけれ たんと盛られし筑波山麓
あかまんま見れば腹減る哀しさよ この花白まんまかと見まがふ

2007.11. 5

ヒタラアブの赤子可愛や白き手を差し出だしたる垂乳根の菊

2007.11. 3

  斎藤信夫氏の「里の秋」の一番をききて詠める
栗の実を煮る囲炉裏火の明るくて母とほほゑみゐる里の秋

その歌つぎのごとし 

 静かな静かな里の秋
 お背戸に木の実の落ちる夜は
 ああ母さんとただ二人
 栗の実煮てます囲炉裏端

この詩に漂ふぬくもりをふくらませて戯れに新しき詩をつくれる

 きれいなきれいな里の秋
 川辺にススキのなびく朝
 ああ弟とただ二人
 栗の実落ちます裏の山

 やさしいやさしい里の秋
 落ち葉を踏みしめ歩く道
 ああかあさんと弟と
 秋の匂いにつつまれて

2007.11. 2

与が示す提携案を持ち帰る野の主あはれと思ふ秋の夜
誘惑に即断できぬ野の主なり をどろをどろし思惑に満ちて
しばらくは期待持たせてあっけなく断るを是常道と見る

2007.11. 1

すぎもとまさと氏の歌「吾亦紅」の詩をもとに詠める
盆参りできぬ不甲斐を侘びながら亡母(はは)たずね行く山裾の秋
たらちねの母の墓前の吾亦紅 吐息の如くさらさらと揺れ
愚痴ひとつ語らず一人寂しさを堪へし母なり母に生きたり 


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